殺菌とは「殺菌」とは、器具や設備、作業環境に存在する微生物を殺滅または減少させることを指します。「清掃」や「洗浄」で汚れを除去した後に行う工程であり、食品への微生物汚染を防止する最終段階の衛生管理です。
殺菌の目的
- 微生物による食中毒防止
サルモネラ、黄色ブドウ球菌、大腸菌O157などを減少させ、製品への付着・増殖を防ぎます。 - 交差汚染の防止
洗浄後の器具・作業台に残存した菌を殺菌することで、原材料や製品への再汚染を防止します。 - 品質保持
殺菌処理を徹底することで、製品の保存性や安全性を向上させます。
殺菌の方法
食品工場では、対象や状況に応じて複数の殺菌方法を組み合わせて実施します。
1. 化学的殺菌
- アルコール製剤(70〜80%エタノール)
作業台や小物器具、手指殺菌に使用。速乾性があり、残留の心配が少ない。 - 塩素系殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム)
床・排水口・大物器具に使用。強力だが金属腐食や臭気に注意。 - 酸性電解水・次亜塩素酸水
食品や手指にも使用可能な場合があり、幅広い用途で活用可能。
2. 物理的殺菌
- 熱湯殺菌(85℃以上で数分)
包丁・まな板など耐熱器具に有効。 - スチーム殺菌
大型機械や部品の隙間に適用可能。 - 紫外線(UV)殺菌
空気や水、ベルトコンベヤの表面殺菌に使用される。
殺菌のポイント
- 洗浄後に実施
汚れが残っていると殺菌効果は発揮されません。必ず「洗浄」後に行う。 - 濃度と時間を遵守
例:次亜塩素酸ナトリウム 200ppmで5分浸漬、エタノール70%以上で速乾。 - 残留確認
化学薬剤は食品に直接触れないようにし、すすぎが必要な場合は十分に行う。 - 記録管理
使用濃度、処理時間、実施者を記録し、トレーサビリティを確保する。
HACCPにおける殺菌の重要性
HACCPの危害要因分析では、**「細菌による生物的危害」**が最も重要視されます。
殺菌工程は以下のようにHACCP計画に直結します。
- 前提条件プログラム(PRP):日常の器具・環境殺菌ルール
- OPRP(運用前提条件)またはCCP(重要管理点):殺菌温度や薬剤濃度を管理基準として設定
つまり、殺菌は「清掃・洗浄」とセットで食品工場の衛生を支える柱であり、審査でも特に注目されるポイントです。



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