洗浄とは「洗浄」とは、器具や設備、作業環境に付着した汚れ(食品残渣、油脂、タンパク質、デンプン、微生物の栄養源など)を物理的・化学的に除去する行為を指します。これは単なる「きれいに見える」状態を作るのではなく、汚れそのものを根本的に取り除くことが目的です。
洗浄の目的
- 微生物汚染の予防
食品残渣や油脂が残ると細菌やカビが繁殖し、二次汚染のリスクが高まります。洗浄により微生物の「栄養源」を断ちます。 - 殺菌・消毒の効果を高める
汚れが残っていると、後工程のアルコールや塩素系薬剤などの殺菌剤の効果が発揮されません。洗浄は「殺菌前の必須ステップ」です。 - 異物混入の防止
固着した食品かすや油汚れは、乾燥・剥離して製品に混入する危険があります。 - 製品の品質保持
清浄な器具・設備を使うことで、製品本来の風味・安全性を守ることができます。
洗浄の基本手順(一般的なSSOPに準拠)
- 予備洗浄(すすぎ)
・水で食品残渣や油脂を洗い流す
・高温水を使用すると効果的(ただしタンパク凝固に注意) - 本洗浄(洗剤洗浄)
・中性〜アルカリ性洗剤を使用し、油脂・タンパク質・炭水化物を分解
・スポンジやブラシで物理的にこすり洗い - すすぎ
・洗剤分を完全に洗い流す
・残留洗剤は製品汚染の原因となるため十分に行う - 点検
・目視や触感で汚れ残りを確認
・必要に応じてATP測定など科学的チェックを導入 - 乾燥
・水分を完全に除去することで、細菌の繁殖を防ぐ
・器具は乾燥棚や専用ラックで保管
洗浄のポイント
- 洗浄対象ごとに手順を文書化(SSOP:Sanitation Standard Operating Procedures)
- 清掃用具の区分け管理(例:生肉処理区・加熱処理区で道具を分ける)
- 洗浄剤の濃度管理・使用期限管理
- 作業者教育の徹底(「見た目がきれい」=「洗浄完了」ではないことを理解させる)
HACCPにおける洗浄の重要性
HACCPの危害要因分析において、「洗浄不足」は以下のリスクに直結します:
- 二次汚染(微生物・アレルゲン残留)
- 化学的危害(洗剤の残留)
- 物理的危害(固着物の剥離による異物混入)
そのため、洗浄計画(SSOP)と洗浄記録の管理は、HACCP審査において必ず確認される項目です。



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